みなさん、いかがお過ごしでしょうか。 新型コロナウイルスの感染拡大によって、公開ミサができなくなってから2か月が過ぎ ました。緊急事態宣言により、感染者は減少しつつありますが、まだまだ収束も見通すこ とができません。ミサをはじめ、教会活動の再開も、見通せない状況です。外出が制限さ れ、友人や教会の仲間とも会うのも難しい中、不安のうちに過ごされている方のことを思 うと心が痛みます。 そのような中で、姿は見えなくても、司祭はそこに奈良ブロックの信者全員がいると思 いながら毎日ミサを捧げています。秘跡の恵みがすべての信徒に届くよう願っています。 みなさんもぜひ心を合わせてお祈りください。 教皇フランシスコがおっしゃるように、この大きな試練の中、わたしたちの生活がいか に危ういものの上に成り立っているかを痛感させられました、イエスが言われる「砂の上 に家を建てた人」の状態だといえるでしょう。今こそわたしたちは、揺るぐことのない「 岩の上に家を建てる者」として、信仰によって生きることが求められています。 みなさん、信仰に結ばれた家族として、お互いを思いやり、祈り合ってください。とく に心配な人には電話やメール、手紙などで連絡を取り合いましょう。また、不安なとき、 つらいときには遠慮なく教会の仲間に相談してください。 再び集まる日には喜びのミサを捧げましょう。 みなさんの心と体の健康を心よりお祈りしています。 奈良ブロック担当司祭司牧チーム一同 今年はたいへんな復活祭になりました。とくに復活祭に洗礼を受けるのを待ち続けてい たみなさんは、ほんとうに残念でやるせない思いをなさっていることと思います。わたし たちも同じです。こんなときこそミサで分かち合い、励まし合うべきなのにそれができな いのは悲しいことです。 しかし、希望を捨ててはいけません。神さまはみなさんの思いをご存知です。「洗礼を 受けたい」という気持ちを受け止めてくださっています。そして、いつもともにいてくだ さいます。 復活節第二主日の福音には以下のように記されています。 その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸 に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言わ れた。(ヨハネ20章19節)  この様子は現在の緊急事態宣言の中で教会に行けないわたしたちの姿と重なります。と ころが、イエスご自身がわたしの家に来てくださるのです。そして、「あなたがたに平和 があるように」と宣言されます。これは力強い宣言です。復活のイエスは時間と場所を越 えてわたしのところに来てくださるのです。  洗礼・堅信・聖体などの秘跡は目に見えない神との交わりを目に見えるしるしとしてい ただくものです。皆さんは、洗礼を受けたいと望んだときから神との交わりはすでにいた だいています。そのことに信頼し、目に見えるしるしをいただける日を待ち望みながら、 希望のうちに歩んでいきましょう。そして、不安のうちに過ごしている人々、医療に従事 している人々をはじめ、新型コロナウイルスと戦っている人々のために、また一日も早い 終息のためにお祈りください。 奈良ブロック担当司祭・司牧チーム一同